変化の必要性
フランスの食料品小売業は大きな変化に直面しています。フランスの消費者による、伝統的な形のハイパーマーケット利用率は右肩下がりになっており、健康的な地元産の食材へのシフトが主流となってきています。オンライン食料品市場の成長も加速していますが、大手地元ブランドやニッチスペシャリスト、パートナーシップを通して市場に参入している、アマゾンのような国際的な企業により、競争の激しい市場になってきています。
カルフールには、高いブランド認知度、ロイヤリティの高い顧客、多様性のある店舗デザインなどといった、素晴らしいアセットがありました。しかし、閉鎖的になりやすき複雑な組織体制により、オンラインアセットは上手く機能していませんでした。デジタルトランスフォメーションは断片化しており、変化そのものも確実なインパクトを与えるほどのものではありませんでした。
変革的なソリューション
2018年1月、新しく就任したカルフールのCEOは、5年間でEコマースの売上高目標を50億ユーロ (総売上高の20%) と設定し、デジタルビジネストランスフォーメーションの推進のために当社と重要なパートナーシップを締結すると発表しました。
当社の目標は、カルフールがスタートアップ企業のような体制で動けるようにすることでした。まず、一貫性のある、共通したデジタルビジョンを生み出すための戦略を形作ることから始め、Eコマースの成長を促進するためのデジタルアセットの統合に取り組みました。その後、カルフールの目指すトランジション戦略の考案、モバイルや音声認識、個人化な度を視野に入れた将来を構築するサポートを行いました。これらの取り組みは、新たに設けられたデリバリーモデルの紹介だけでなく、多様性を帯びた、統合されたアジャイルチームに基づいてこれまでの閉鎖的な企業体質から脱皮することで達成できたと言えるでしょう。